研究室
食品栄養化学研究室
食品栄養学とは
食品栄養化学研究室では『海の「美味しさ」と「健康」を科学する』という大きなテーマを掲げ、食品のもつ栄養機能性に関する研究や、酸化的劣化、呈味有効成分の分析などを各種機器分析や細胞・動物を用いて行っています。
キーワードは「食」と「健康」です。私たちが食する可能性のある生物が産生している多様な機能性成分や,体内に取り込まれた成分によるシグナル伝達系を対象に研究しています。どのような性質や構造をしているのか、どうやって身体に吸収・分布されるのか、生体内でどのような働きをしているのか、どうしたら私たちの健康維持に役立てられるのか、などの疑問を解決できるような研究成果が求められます。
以下に示したのは現在行っている研究の一例です。
1. 海藻エキスが持つ生理作用に注目して作用本体である化合物を解明
・抗酸化作用を示した成分を単離し、機器分析により構造を同定した
・マウスの炎症疾患モデルにおいて、その機能性を確認した
2. 抗糖尿病作用のある天然物の研究
・糖質分解酵素の阻害作用により糖質の吸収を抑制する天然物の探索を行っている
・腸管の糖質輸送体の阻害作用による抗糖尿病作用のある物質を天然物より同定した
3. 環境温度による食嗜好性変動メカニズムの解明
・環境温度によりマウスおよび魚類において食嗜好が変動することを明らかにした
・嗜好性変動には生物の代謝や体内環境が影響することを示唆した
4. 天然物による女性特有疾病の予防機構について
・沖縄県の郷土料理であるイカスミ汁に女性特有疾患や症状を緩和させるという言い伝えがあることから,その科学的検証を行っている
食品栄養化学研究室では多角的な視点で食品の栄養とその機能性について追究しています。
指導教員
-
小山 智之 (コヤマ トモユキ)
KOYAMA Tomoyuki
-
職名: 准教授
研究テーマ・キーワード:
食品機能学、天然物化学