令和2年10月から食品生産科学部門食品保全化学研究室の助教に着任いたしました田中誠也です。専門は食品化学・食品機能学・分析化学で、現在は魚中に豊富に含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエンエン酸(EPA)をはじめとした脂質の研究を行っています。特にDHAやEPAが結合したリン脂質(細胞膜の構成成分)の生理機能や分析法開発を主テーマに、有機合成した試料をマウスやラットに投与し、体内の代謝や分布・生理作用を研究しています。
私は高校生の頃から食品に興味があり、大学選びの際も食品栄養や食品化学の勉強ができる大学を選びました。大学・大学院ではラットを用いてポリフェノール一種であるケルセチンの吸収と代謝の研究を行っていました。その後、5年半分析機器メーカーで働き昨年から本学で研究と教育に従事しています。
東京海洋大学は東京都港区にあり、品川駅から徒歩15分と絶好の立地です。海洋大の大きな特徴である船に乗っての実習や魚介加工食品の実習などがあり、非常に貴重な経験ができます。私もコロナ禍でまだ乗船できていませんが、学生の皆さんと乗船できるのを楽しみにしています。そのほか学生実験も1年生から3年生まで毎年多様なカリキュラムが組まれており、将来研究者や研究開発系の仕事で必須となる食品・理工系の基礎知識をきっちりとつけることができます。私も大学にきて本学の学生実験の内容を見たときに、その充実度に驚愕しました。本学に入学したら、食品関係の知識だけでなく実験操作の基礎から応用までしっかりと学ぶことができると思います。
ぜひとも海洋大の食品生産科学科で一緒に食品について勉強しましょう。皆さんと一緒に研究できるのを楽しみにしています。